良いんだか、悪いんだか

今週から、幕張で東京モーターショーが始まった。

見に行けそうにもないんだけど、今年は出展企業が大幅に減少し
寂しいモーターショーになっているようだ。

その中で、出展各社の最大のテーマは「エコ」。
これは今に始まったことではなく、ここ数回の大きな潮流である。
しかし今年は、前回までの展示で訴えてきたエコよりも
ずっと現実味があり、そして生活に近いものにまで進化したものが
数多く展示されているらしい。

過去に見たエコの展示というのは、正直言って、どれもつまらないものだった。
なんとなく、義務感でやっているような、ネガティブな臭いがあった。
しかし今年のは、なんか開き直ったというか、未来に向かっていく力強さというか
ポジティブな印象があり、興味深い。

しみったれたエコじゃなくて、前向きなエコなら、少しは楽しめそうだ。

資源の枯渇，地球の温暖化など、もう逃げも隠れも出来なくなっている状況は事実。
この流れは、もう止めることはできないものなのだろう。

そんな中、トヨタは、ガソリン車最後？のスーパーカーを市販するという。
一見してスーパーカーだと分かる流麗なボディに積まれるV10 4800ccのエンジンは
560馬力を発揮し、その音は素晴らしく官能的だとか。

この時期に、敢えてこのクルマを世に出したことの意味は、まぁ色々あるのだろうが
これでスッキリしたかったのかな、と。


ところで、昨日、とあるテレビ番組を見ていたら
小学生10人にフェラーリとプリウスを見せて、大人になったらどちらに乗りたいか聞く
という企画があった。

結果は何と、プリウスを選んだ小学生が9人。フェラーリには、たったの1人しか行かなかった。
プリウスを選んだ理由は、「日本ではそんなにスピード出さないから」とか、
「燃費が良いから」だとか、「こっちの方がゆったり乗れる」だとか。

速くてカッコいいクルマって、ものすごく普遍的な価値を持つものなのかな、と思っていたら
今の小学生の価値観からは、完全に外れてるみたいだ。

それはそれで、悪くは無いけど...　
小学生にしては、あまりにも現実的な意見ばかりで、ちょっと考えてしまった。

俺の方がコドモじゃないか?って。

あと20年もしたら、つまらないオトナが増えそうな気がして、ちょっと暗くなった。